留学生が日本で働くための手順
日本で留学生が働くためには、いくつかの手順を踏む必要があります。
以下は、留学生が日本で働くための一般的な手順です。
学生ビザでのアルバイト
日本で留学中の外国人学生は、資格外活動許可を取得することでアルバイトができます。 この許可を得るための手順は以下の通りです。
資格外活動許可の申請
資格外活動許可申請書を入手し、必要事項を記入します。
在留カードやパスポートを持って、最寄りの入国管理局に提出します。
この許可が下りると、週28時間以内でアルバイトが可能となります。
(学校の休暇中は週40時間以内)

正社員として働く場合(卒業後の就職)
卒業後に日本で正社員として働くためには、在留資格(ビザ)の変更が必要です。
主に「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを取得する必要があります。
- ステップ1
内定を得る
- 企業から内定をもらうことが第一歩です。
- 日本の企業は外国人留学生を積極的に採用することも増えていますが、就職活動のスケジュールや方法は国内学生と同様に進める必要があります。
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自己PRや志望動機を日本語で準備することが重要です。
企業面接も日本語で行われる場合が多いです。
- ステップ2
在留資格変更手続き
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内定をもらった後、企業の協力を得て、在留資格を「学生ビザ」から「就労ビザ」に変更する必要があります。
必要な書類 就職先の企業からの採用通知書、 在留資格変更許可申請書、 パスポート、 在留カード、 企業側から提供される「雇用契約書」や「事業計画書」 申請場所 最寄りの入国管理局 審査期間 通常1~3ヶ月程度
- ステップ3
就労ビザの取得
- ビザが発行されたら、日本で正式に働くことが可能です。
- 取得したビザの種類に応じて、従事できる職種や活動内容が定められています。
日本での就職活動のポイント
日本語能力
多くの企業ではビジネスレベルの日本語を求められますので、N2レベル以上の日本語能力試験(JLPT)に合格していると有利です。
インターンシップ
在学中にインターンシップを経験すると、就職活動でのアピールポイントとなります。
キャリアセンターの活用
日本の大学にはキャリアサポートセンターがあり、就職活動に関するアドバイスや企業紹介をしてくれます。
卒業後にアルバイトを続けたい場合
就職が決まるまで、卒業後に一時的にアルバイトを続ける場合もありますが、その際にはビザの種類や条件に注意が必要です。
卒業後も「特定活動ビザ(就職活動継続用)」を取得し、一定期間の就職活動を続けることができます。
- 学生時代にアルバイトをするためには「資格外活動許可」を取得する。
- 卒業後、正社員として働くためには、就職先を見つけた後で就労ビザを申請する必要がある。
- 日本語力やインターンシップ経験が就職活動を有利に進める要素となる。
就労ビザ情報
日本で就労するためには、適切な就労ビザ(在留資格)を取得する必要があります。
就労ビザは、職業や業務内容に応じて複数の種類があります。
どのビザを申請するかは、希望する職業や企業の要件に基づいて決まります。
主な就労ビザの種類
以下は、就労目的で取得できる代表的な在留資格の種類です。
技術・人文知識・国際業務ビザ | |
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対象 | 技術者、ITエンジニア、通訳、翻訳、マーケティング、経理、法務などの職業。 |
対象者 | 大学や専門学校を卒業している人、または職務に関連する実務経験を有する人。 |
特徴 | 最も一般的な就労ビザで、多くの業種に適用されます。留学生が卒業後に日本で就職する場合、最も多く利用されるビザです。 |
就労ビザの申請手続き
就労ビザの取得には、申請者が働く予定の企業と協力して手続きを進める必要があります。
日本語能力や実務経験があると、就労ビザの申請において、審査がスムーズに進む可能性が高くなります。
特に、日本語能力が求められる職種では、必要な語学レベルを証明することで申請が早く通過することがあります。
また、実務経験が豊富であれば、ビザ申請時に提出する職歴書や学歴書が有利に働き、申請手続きが円滑に進むことが期待できます。
詳細な申請手順ついては、ビザと滞在許可情報 をご確認ください。
就労ビザを取得するためには、日本の企業と雇用契約を結び、その後ビザの申請手続きを行う必要があります。
ビザの種類は職業や業務内容によって異なり、正確な手続きを行うことが重要です。
また、日本語能力や実務経験が就労ビザ申請を円滑に進める助けとなる場合もあります。
採用プロセス

日本での採用プロセスは、企業や業界によって多少異なるものの、基本的な流れは多くの企業で共通しています。
以下は、一般的な採用プロセスのステップを説明します。
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自己分析・企業研究
採用プロセスの最初の段階として、自己分析と企業研究が重要です。 自己分析 自分の強み、弱み、興味関心、キャリア目標を明確にする。これにより、自分に合った業界や職種が見えてきます。 企業研究 志望企業の業界、事業内容、企業文化を理解し、どの企業が自分に合っているかを判断します。企業のホームページやニュース記事、就職サイトの情報を利用して調べるのが一般的です。
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エントリーシートや履歴書の提出
採用プロセスの初期段階として、エントリーシート(ES)や履歴書を提出することが求められます。
これらの書類は企業が候補者の基本情報や応募理由を知るための重要な資料です。 エントリーシート(ES) 日本の就職活動では、ESが非常に重要です。通常は、志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)などを記入します。 履歴書 学歴や職歴、スキル、資格を記載したもの。手書きのものを求められることもあれば、デジタルフォームの提出が求められることもあります。
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書類選考
提出したエントリーシートや履歴書をもとに、企業は書類選考を行います。
ここでは、応募者の基本的な情報や志望動機、企業との適性が判断されます。 評価基準 学歴やスキル、自己PR、志望動機が明確であるか、企業の求める人材像に合致しているかなどがポイントとなります。 結果通知 書類選考に通過した場合、次のステップに進む通知が届きます。
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筆記試験・適性検査
書類選考を通過した後は、筆記試験や適性検査が実施されることが一般的です。
これらの試験は企業によって内容が異なりますが、主に次のような種類があります。 一般常識試験 基礎的な国語、数学、社会などの一般常識を問う問題。 SPI試験 能力適性検査としてよく使われるもので、言語・非言語問題や性格適性テストが含まれます。 専門知識試験 特定の業種や職種によっては、専門的な知識を問う試験が課されることもあります。
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面接(複数回)
筆記試験や適性検査を通過すると、面接に進みます。通常、企業によっては数回の面接が行われます。
以下は一般的な面接の種類です。 一次面接 最初の面接は、比較的若手の社員や人事担当者が行うことが多いです。志望動機や自己PR、これまでの経験について聞かれることが一般的です。 二次面接 一次面接を通過すると、さらに詳しい質問や職務適性に関する議論が行われます。この段階では、マネージャーや部長クラスが面接官になることが多いです。 最終面接 最終面接では、役員や社長などのトップ層が出席することが一般的です。ここでは、応募者の人柄や企業との適性を最終的に判断されます。
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内定
最終面接を通過すると、企業から内定の連絡が来ます。
内定後の流れは以下の通りです。 内定通知書の受領 企業から内定通知書が送付され、正式なオファーが提示されます。給与、雇用条件、入社時期なども含まれます。 内定承諾 内定を承諾するかどうかを決めることになります。もし他の企業も検討している場合は、慎重に考えた上で意思決定をします。
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入社準備
内定を承諾すると、企業に必要な書類を提出したり、オリエンテーションや研修に参加したりして、入社に向けた準備を行います。
新卒の場合は、入社までの数ヶ月間、準備期間として研修を行う企業も多くあります。
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採用後のフォロー
企業によっては、内定後に入社までの期間中に研修やイベントが行われることがあります。
また、内定者同士の交流会や、社内の理解を深めるための機会が提供されることもあります。